ここ2ヶ月ほどの間に、我が家には大きな変化が起こりました。
15年間生活を共にしてきた長男が、4月から県外の高校に進学し、寮生活を送ることになりました。
長男の高校受験を振り返る余裕がようやくできたので、アップデートします。
中学入学時から「ノー勉でどこまで行けるか」を実践していた長男は、テスト前と宿題以外は音楽を聴いたり本を読んでばかりいました。
私たち夫婦の教育方針として、小中学生時代は勉強に特化せず、遊びや部活や校外活動を通して得るものも大きいと考え、勉強しろとうるさく言うことはしませんでした。
長男は陸上部で部長として中3の秋まで活動を続け、塾に通ったのは中2の冬期講習からでした。
入塾テストでトップクラスに入り、その後セカンドクラスに落ちたりまたトップに上がったりを繰り返しながら、最終的には県立トップ校を目指せる学力をつけました。
早くから入っていた周りの子たちに気圧される感じもありましたが、友だちも多く、楽しんで通塾していました。
ちょうどその頃、新型コロナウィルス感染症の影響で中学校が休校になったので、塾のオンライン授業にはタイミングよく助けられました。
そして10月になり、とある高校の駅伝部から特待生としてスーパーアスリートコースへのお誘いを頂きました。
家族を含めて話し合った結果、学業で進学する道を選び、スポーツ進学は断念しました。
しばらくの間長男は、陸上への熱が冷めきらず、親に対して反抗的な態度を取ることもありました。
それでも、年明けから気持ちを切り替え、1月に受けた第1志望の私立高校(県外)に合格し、2月に受けた第2志望の私立高校(県内)には特待生で合格しました。
その勢いに乗って、3月の県立高校受験までは親の目から見ても頭が下がるほど、日々猛勉強を重ね、県立高校の受験に臨みました。
結果は、不合格。
その通知を親子3人でWEB上で見た瞬間は、頭が真っ白になりました。
3人で抱き合って「お疲れさま」とお互いの労をねぎらいました。
ただ、私はなかなか頭が切り替わらず、「なぜ落ちたのか?」と「これから長男と離れて暮らすことになる」ことが頭の中でぐるぐるして、思考停止してしまいました。
そのぐるぐるした状態を何とかしようと、「美味しいもの食べよう」と破れかぶれな気持ちで長男を近所の海沿いのカフェに誘い出し、パスタといちご山盛りのパンケーキを食べながら、今後のことについて話しました。
長男は、泣いたり取り乱すこともなく「頭を切り替えて、次に向かって進むよ。僕は長距離走者だから、県立に合格した友だちには、大学受験で必ず追いつくから」と静かに決意を語ってくれました。
その日から3週間後、高校の入学式の日から、長男は入寮しました。
そしてその日から、長男の部屋は長女の部屋になりました。
ダンボール箱二箱分に納まった長男の荷物を押入れに仕舞うときは、何度も涙が溢れました。
「もっと親として長男にしてあげられることがあったのではないか…」という後悔の念も湧いてきたりして…。
しばらくの間は、長男の居た痕跡を見つけては泣く…、長男のことを思い出しては泣く…、食事を作る気力も奪われ、一緒についていきたいほどでした。
でも、少しずつ長男の居ない生活にも慣れ、GWには初めての帰省もしてくれて、変わらない元気な様子を見ることができ、私も停止していた思考を再回転させつつ、一歩ずつ前に進まなくては…と思えるようになりました。
幸い仕事も忙しく、下には娘二人も居るので、立ち止まる暇はないので、4人+1人家族の生活を楽しんでいこうと思います。
高校でも陸上部に入部し、長距離を走りながら、学業との両立を頑張っている長男に恥じないよう私も毎日を精一杯生きなくちゃ!